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2021年9月2日木曜日

金沢里山純粋はちみつ:アカシア:テースティングとアカシアのハチミツについて考える

  今回食べてみた蜂蜜は、こちらです。

アカシアのハチミツは、日本でもかなりポピュラーな蜂蜜の一つではないでしょうか。おそらく、蜂蜜売り場の前を通ったら一種類くらいはアカシアのハチミツがあるのではないかと思います。国連食糧農業機関(FAO)でも主要蜜源として紹介されていて世界的にもポピュラーは蜂蜜と言っていいと思われます。 



 石川県野々市市の養蜂場である、御園養蜂さんのアカシアの蜂蜜です。私は御園養蜂さんを知っているわけではありませんが、確か御園養蜂さんの蜂蜜を数本持っているかと思います。この蜂蜜には、金沢里山純粋はちみつと書いてあり、金沢市の犀川上流域で採蜜された蜂蜜のようです。

 写真は、石川県・富山県・岐阜県・福井県あたりが入っている写真です。上側が能登半島、下側が岐阜県の飛騨高山が縦に並んでいます。

 採蜜地に関しては、金沢市犀川上流域となっております。下の地図は、金沢市を拡大してみました。金沢市中心部には、浅野川と犀川があります。左上に金沢城があり、お城を挟むように2 本の大きな川が流れているイメージです。また金沢城の横には3 庭園のひとつである兼六園なんかもあります。犀川の上流域となっているので、支流がたくさんあるように見え、どの川かわかりませんが、地図を見てて名前が変わってなさそうな(目視で)は、真ん中の下側にある丸いあたりなのかな?って感じですね。いずれにしても、このあたりは、他の支流であっても山の中にあるイメージで間違いないのではないかとおもいます。

  では、次にアカシアってどんな植物なのか見ていこうかと思います。

 実は、日本でアカシアのハチミツと呼ばれている蜂蜜の蜜源は上の白い花、ニセアカシアを指すことが多いです。別名ハリエンジュなどともいい、葉っぱなのかな?が、アカシアに似ていることから、名前がつけられました。ハリエンジュという名前は、このニセアカシアにはトゲがあることから、ハリエンジュという名前になったらしいです。ちなみに、下のような黄色い花を咲かせるのが、本当のアカシアで、花の雰囲気は明らかに別植物です。

 結構背の高くなる樹木のようで25mを超えるような木に成長することもあるようです。根っこには細菌が居るため、荒れた土壌でも育つことができる植物です。


 樹皮や葉っぱなどには人体に有毒な成分が含まれているので食べれないです。一方で、花の部分は食用されるようで、天ぷらや砂糖漬けにして食べることがあるみたいです。 5 月から6 月頃に開花する植物で、その後豆ができます。ちなみに、豆の部分にも毒性があるようで、食べることができず、花の間だけ食べれるようです。

 ニセアカシアは、明治初期の1870 年代に日本に持ち込まれた外来種です。現在では、北は北海道から南は沖縄まで日本でニセアカシアを見ることができない都道府県は無いようです。原産国は北米で、アジアやヨーロッパにも持ち込まれました。ヨーロッパへの経路はおそらくユーラシア大陸経由ではなく大西洋経由ではないかと思いますが。

 日本に持ち込まれた理由としては、たくさんの理由がありそうですが、主なところでは次の3 つかと思います。まずは、砂防の目的。次は、土壌改良。最後が観賞用です。砂防であったり土壌改善のために持ち込まれたこともあり、山里のみならず山奥ですら植樹されている樹木のようです。また、観賞用としても持ち込まれているのため、河川の近くや街路樹としても利用されています。もちろん、蜂蜜の蜜源としての用途も期待されてきました。
 様々な用途の目的で持ち込まれたニセアカシアですが、決していいことだけでもありません。最も困ったことは、その繁殖力の強さです。ニセアカシアは、切り落とされて切り株の状態になったとしても、根付近からまた葉っぱが生えてきます。明確にニセアカシアが原因とまで特定できているのかはわかりませんが、松林や柳林はニセアカシアの繁殖で減っているようです。また、風には弱く、強風で倒木してしまうこともあるみたいです。比較的多くの国で特定外来種の扱いを受けており、日本の侵略的外来種ワースト100 にも登録されている植物です。
 特に山形県のあたりでは、ニセアカシアの開花時期とメロンの開花時期が近いようで、受粉のための昆虫の取り合いが発せいるような問題も起きているようです。
 多くの国では、良くないイメージも持たれ始めているニセアカシアですが、共存の道を行く国もあるようです。フランスなどでは、蜜源として使うだけではなく、炭の材料としても利用されているようです。また、原産地に近いカナダなどでは、沸アカシアの環境への影響は限定的でそれほど大きなインパクトは無いと考えている国もあるようです。

 長くなりましたが、本題の金沢里山純粋はちみつのテースティングに入ります。
改めて下のような蜂蜜です。

次に側面から見てみます。下の方には白っぽい結晶が溜まっているのがわかります。一方で、液状のところに関してはとろみは有るもののそこまで結晶といった雰囲気はありません。また、結晶の部分も完全に結晶化しているわけではなく水分を多く含んだドロドロの状態のようです。


 蓋を開けたときに最初に感じた香りは、キウイフルーツなどを感じさせるようなフルーティーで強い花の香です。

 一方で、食べてみた感じは、すごく優しい甘さが最初に口の中に広がります。蜂蜜の中には、喉にへばりつき喉を焼くような強烈なインパクトの甘みを持った蜂蜜もあります。しかし、アカシアの甘みはすごく優しくて丸い甘みです。また、酸味や逃げ味の雰囲気は全く感じられないです。そして、やはり花の香が花の中いっぱいに広がる蜂蜜です。


今回は、アカシアのハチミツを見ていきました。今回はアカシアの蜂蜜そのものもそうですが、それ以上にアカシアという樹木に注目してみました。今後は、蜂蜜だけではなく、その蜂蜜ができる環境や蜜源そのものにも注目していきたいと思っています。

2019年3月2日土曜日

蜂蜜の蜜源の花を知る1:アカシアとニセアカシア

 蜂蜜を知るにあたり,蜜源の花に関しても少しずつ知っていきたいと思いました.

 今回は,その第一弾って事で,アカシアの木に関して調べてみたいと思います.

 日本でよく見かける単花蜜といえば,レンゲとアカシアかと思います.レンゲはなんとなくイメージができるけど,アカシアってよくわからんな!って思ったので,アカシアに関して先ずは調べてみました.

 調べ始めて最初に驚いたのは,日本語で一般的に言う” アカシア” は,” ニセアカシア” と呼ばれる植物で,” アカシア” ではない!って言うことです.

アカシア

先ずは” アカシア” について見ていきます.海外産の蜂蜜でアカシアというときには,ほんとうの意味での” アカシア” を指します.
 アカシアは,世界でおおよそ1350 種類ほどが存在しており,オーストラリアが原産のマメ科アカシア属の常緑樹です.オーストラリアからアフリカでよく見かける熱帯から温帯を好む植物です.日本でもいくつかの種類は育つようですが,耐寒性が弱いようで,関東よりも北部では育たない植物のようです.特に日光が多い場所で育ちやすく,土壌は荒いところでも育ちやすいみたいです.
 写真のような感じの木のようで,背の低いもので3m程度,大きいものは10m を超えるような植物になるようです.

 上の写真のようなクラスタ状で黄色,淡黄,濃黄などの花を咲かせる植物です.開花時期はいくつかあるようですが,主には3-4 月頃に咲く花で,物によっては5-6 月というものもあるようです.

ニセアカシア

北アメリア原産のマメ科の落葉樹です.繁殖力が非常に強い植物で,根から新しい芽を出したり,切り株からも新芽を出すような生命力の木です.生命力が強すぎることもあり,現在では,日本の侵略的外来種ワースト100 にも名前が上がっている植物です.(調べた感じでは,侵略的外来種に登録されている事に異を唱える方も多いようです.)
 日本には,明治7 年頃に輸入されました.輸入当時は,砂防用,土地改良用,飼料用に用いる目的で取り入れられた経緯があるようです." アカシア" と比べると耐寒性にも優れ,北海道などでも育つ植物です.一般的に日本語でアカシアと言う場合には,このニセアカシアを指すことが多いようで,アカシアの蜂蜜に関しても,このニセアカシアの蜜が多いようです.北海道産のアカシアの蜂蜜が多いのもこのへんに由来するみたいです.
上のような白い花がクラスタ状に咲くようです.アカシアの花と比べるとかなり大きい花のようです.20-25mと,アカシアの木と比べると少し大きい樹木であることがわかります.白以外に,ピンク色や薄紅色の花もあるみたいです.
アカシアの蜂蜜はよく見かけますが,ネット上で探していると,希少種と書かれていることも多く,なぜだろう?って思ってましたが,ニセアカシアの花はおおよそ7日程度しか開花していない花なので,希少価値があるみたいです.また,
 
 ニセアカシアの花は,天ぷらやホワイトリカーに漬け込んだアカシア酒として利用されることも多いようです.一方で,樹皮や葉っぱなどには毒性があるため,食用には適さないようです.

 アカシアの蜂蜜は癖が少ないことが特徴で,多くの人に受け入れられやすい傾向にあります.また,ブドウ糖成分が少ないことから結晶化しにくい蜂蜜の一つのようです.

最後に
 私自身,アカシア,ニセアカシア共に見たことが無い(と,思う)ので,写真は自分で撮ったものではありません.上の写真はwikipedia 等でpublic domain のライセンスなものを持ってきています.

2021 年までに購入したハチミツコレクションの紹介:一部発掘漏れしている

  2021 年に、ハチミツコレクションが200 本を超えた。今まで、よく使うハチミツとかの紹介はしてきたけど、全部のハチミツコレクションを紹介したことはなかったので、順番に紹介していこうかと思う。  動画は、2022 年の1 月に録画したが、編集してたら半年が経ちました。 先ず...