2021年9月28日火曜日

ペアリング:北海道産 百花蜜を卵なしのホットケーキに合わせてみた

 今日はペアリングシリーズです。

 

 京都府京都市に店舗を持っておられるはちみつ屋さん、金市商店(ミール・ミィ)さんの北海道産百花蜜を、自分で焼いたホットケーキに合わせてみました。ミール・ミィさんのハチミツは、百貨店とかでも取り扱われており、信頼性が高いハチミツです。また、いろんなはちみつ屋さんや養蜂家さんも、あそこはスゴイよねっておっしゃるくらい、同業者の方からも信頼されているはちみつ屋さんです。(同業者の方からも信頼性が高いの下りは、そんなにサンプル数が多い訳ではありません。)ちなみに、ミール・ミィさんは、養蜂自体はなさっておられないです。

 北海道は面積も広く自然も豊かなため、北海道産のハチミツは多く、単花蜜や百花蜜ともに様々なはちみつ屋さんで売られています。

 側面から見ると、全然結晶化していない事がわかります。この蜂蜜は、まだ一冬超えていませんしまだわかりませんが、そんなに結晶化していないですね。また、色に関しても、春の代表的なハチミツとかと比べると濃い目の色な印象が強いですね。春やからって全てがアカシアのような蜜では無いと思いますが。何が入っているかとかまでは見た目だけではわかりません。

 この蜂蜜は、仕事の時にタンプラーに紅茶とかをいれて持っていく時にディースプーンいっぱい溶かして飲んでいます。このハチミツのいいところは、形状かと思います。タンプラーに入れる時にはチューブ状やとかなり入れやすさを感じます。また、朝の忙しい時間に瓶からやと衛生面をウルトラ気をつける必要がありますが、この形状やと、その日飲む分くらいの衛生に気をつければOK なので、そのへんがいいです。それと、このハチミツはと言うか、金市商店さんのハチミツ全般的に言えることですが、物の割には安いです。特にこのハチミツ1本で2千円台で買え、決して安いわけではありませんが、気をつけて作られたハチミツの中では、まだ買いやすいかな〜って思えるのも毎日使うのには様々と安心です。味はしっかりしていて、香りも豊かなので、いろんなタイプのお茶に合わせることができるハチミツやとも思います。

 今回は、ホットケーキに合わせてみようかと思います。今回合わせるホットケーキは、市販のホットケーキミックスに牛乳だけを入れただけの卵が入っていないホットケーキです。卵が入っているホットケーキは、どら焼きとかと同じようにふっくらとしたホットケーキができます。一方で、卵を入れないと、ふっくら感が無い代わりに、表面がカリッとしたホットケーキが出来上がります。

 
 ホットケーキにこんな感じでかけられるところが、このチューブ状のハチミツのいいところといえばいいところですよね。色はチューブに入っているときほど黒い印象は無いですが、ホットケーキの色が屈折して茶色いわけではなくて、純粋に色が濃い目な感じです。
 今回は、こんな感じでどら焼き風にして食べてみました。見た目ふっくらしてますが、卵使ってないので、どちらかというとカリッとしたかんじの食感です。また、卵の匂いもしませんので、どちらかというと小麦の香りのほうが強いかな〜って感じます。
 実際に食べてみました。あんまりでろーって出てくる感じではなくちゃんとホットケーキと合わさている感じがして、そのへんは大変良かったです。ハチミツにしても、メープルシロップにしても組み合わせによって吸い込まれたり、ぺとってひっつく感じでああったり、でろーって流れ出てきたりして、ほんとに組み合わせによると感じます。
 実際に食べてみた感じですが、スゴイ濃厚なハチミツやな〜って感じました。また、甘さのインパクト以上に香りがスゴイと思いました。なんの花の香りだかはわかりませんが、アカシアとかレンゲとも思えるような芳醇で強い香りを感じることができました。一般的に、ホットケーキには、小麦の香りやバターの香り、乳製品の香り、入っていたら卵の香りとかしっかりとした香りを感じる食品です。しかし、この蜂蜜の場合には、そんな事をなんとすることもなくハチミツの花の香をしっかりと感じることができました。結構、繊細なハチミツの場合、食パンとかと合わせても香りが負けてしまう事があります。そんな中、この蜂蜜の香りはスゴイと感じました。

 この記事の動画もあります。



 

2021年9月2日木曜日

金沢里山純粋はちみつ:アカシア:テースティングとアカシアのハチミツについて考える

  今回食べてみた蜂蜜は、こちらです。

アカシアのハチミツは、日本でもかなりポピュラーな蜂蜜の一つではないでしょうか。おそらく、蜂蜜売り場の前を通ったら一種類くらいはアカシアのハチミツがあるのではないかと思います。国連食糧農業機関(FAO)でも主要蜜源として紹介されていて世界的にもポピュラーは蜂蜜と言っていいと思われます。 



 石川県野々市市の養蜂場である、御園養蜂さんのアカシアの蜂蜜です。私は御園養蜂さんを知っているわけではありませんが、確か御園養蜂さんの蜂蜜を数本持っているかと思います。この蜂蜜には、金沢里山純粋はちみつと書いてあり、金沢市の犀川上流域で採蜜された蜂蜜のようです。

 写真は、石川県・富山県・岐阜県・福井県あたりが入っている写真です。上側が能登半島、下側が岐阜県の飛騨高山が縦に並んでいます。

 採蜜地に関しては、金沢市犀川上流域となっております。下の地図は、金沢市を拡大してみました。金沢市中心部には、浅野川と犀川があります。左上に金沢城があり、お城を挟むように2 本の大きな川が流れているイメージです。また金沢城の横には3 庭園のひとつである兼六園なんかもあります。犀川の上流域となっているので、支流がたくさんあるように見え、どの川かわかりませんが、地図を見てて名前が変わってなさそうな(目視で)は、真ん中の下側にある丸いあたりなのかな?って感じですね。いずれにしても、このあたりは、他の支流であっても山の中にあるイメージで間違いないのではないかとおもいます。

  では、次にアカシアってどんな植物なのか見ていこうかと思います。

 実は、日本でアカシアのハチミツと呼ばれている蜂蜜の蜜源は上の白い花、ニセアカシアを指すことが多いです。別名ハリエンジュなどともいい、葉っぱなのかな?が、アカシアに似ていることから、名前がつけられました。ハリエンジュという名前は、このニセアカシアにはトゲがあることから、ハリエンジュという名前になったらしいです。ちなみに、下のような黄色い花を咲かせるのが、本当のアカシアで、花の雰囲気は明らかに別植物です。

 結構背の高くなる樹木のようで25mを超えるような木に成長することもあるようです。根っこには細菌が居るため、荒れた土壌でも育つことができる植物です。


 樹皮や葉っぱなどには人体に有毒な成分が含まれているので食べれないです。一方で、花の部分は食用されるようで、天ぷらや砂糖漬けにして食べることがあるみたいです。 5 月から6 月頃に開花する植物で、その後豆ができます。ちなみに、豆の部分にも毒性があるようで、食べることができず、花の間だけ食べれるようです。

 ニセアカシアは、明治初期の1870 年代に日本に持ち込まれた外来種です。現在では、北は北海道から南は沖縄まで日本でニセアカシアを見ることができない都道府県は無いようです。原産国は北米で、アジアやヨーロッパにも持ち込まれました。ヨーロッパへの経路はおそらくユーラシア大陸経由ではなく大西洋経由ではないかと思いますが。

 日本に持ち込まれた理由としては、たくさんの理由がありそうですが、主なところでは次の3 つかと思います。まずは、砂防の目的。次は、土壌改良。最後が観賞用です。砂防であったり土壌改善のために持ち込まれたこともあり、山里のみならず山奥ですら植樹されている樹木のようです。また、観賞用としても持ち込まれているのため、河川の近くや街路樹としても利用されています。もちろん、蜂蜜の蜜源としての用途も期待されてきました。
 様々な用途の目的で持ち込まれたニセアカシアですが、決していいことだけでもありません。最も困ったことは、その繁殖力の強さです。ニセアカシアは、切り落とされて切り株の状態になったとしても、根付近からまた葉っぱが生えてきます。明確にニセアカシアが原因とまで特定できているのかはわかりませんが、松林や柳林はニセアカシアの繁殖で減っているようです。また、風には弱く、強風で倒木してしまうこともあるみたいです。比較的多くの国で特定外来種の扱いを受けており、日本の侵略的外来種ワースト100 にも登録されている植物です。
 特に山形県のあたりでは、ニセアカシアの開花時期とメロンの開花時期が近いようで、受粉のための昆虫の取り合いが発せいるような問題も起きているようです。
 多くの国では、良くないイメージも持たれ始めているニセアカシアですが、共存の道を行く国もあるようです。フランスなどでは、蜜源として使うだけではなく、炭の材料としても利用されているようです。また、原産地に近いカナダなどでは、沸アカシアの環境への影響は限定的でそれほど大きなインパクトは無いと考えている国もあるようです。

 長くなりましたが、本題の金沢里山純粋はちみつのテースティングに入ります。
改めて下のような蜂蜜です。

次に側面から見てみます。下の方には白っぽい結晶が溜まっているのがわかります。一方で、液状のところに関してはとろみは有るもののそこまで結晶といった雰囲気はありません。また、結晶の部分も完全に結晶化しているわけではなく水分を多く含んだドロドロの状態のようです。


 蓋を開けたときに最初に感じた香りは、キウイフルーツなどを感じさせるようなフルーティーで強い花の香です。

 一方で、食べてみた感じは、すごく優しい甘さが最初に口の中に広がります。蜂蜜の中には、喉にへばりつき喉を焼くような強烈なインパクトの甘みを持った蜂蜜もあります。しかし、アカシアの甘みはすごく優しくて丸い甘みです。また、酸味や逃げ味の雰囲気は全く感じられないです。そして、やはり花の香が花の中いっぱいに広がる蜂蜜です。


今回は、アカシアのハチミツを見ていきました。今回はアカシアの蜂蜜そのものもそうですが、それ以上にアカシアという樹木に注目してみました。今後は、蜂蜜だけではなく、その蜂蜜ができる環境や蜜源そのものにも注目していきたいと思っています。

2021 年までに購入したハチミツコレクションの紹介:一部発掘漏れしている

  2021 年に、ハチミツコレクションが200 本を超えた。今まで、よく使うハチミツとかの紹介はしてきたけど、全部のハチミツコレクションを紹介したことはなかったので、順番に紹介していこうかと思う。  動画は、2022 年の1 月に録画したが、編集してたら半年が経ちました。 先ず...