ラベル 結晶化 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 結晶化 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2021年12月25日土曜日

ハチミツの味を表現する蜂蜜分類メソッド ver2021

 

はじめに

 2020 年くらいから、ハチミツの味を表現していき、その表現を蓄積することで、後々ハチミツの分類に使いたいと考えて付けてきた。色々と考えた結果、ver2021 がだいたいまとまってきたので、ブログとしてまとめ公開したいと考えた。このメソッド自体は、自分以外の人が使うことに対して大きな制限を作りたくはないと考えている。可能な限り、このブログをリファレンスとして付けて欲しい。また、私にも使っていることを教えてもらえればとても嬉しい。悪用のしようは無いと思っているが、悪用はしないで欲しい。10人中7-8 人くらいは、これは良くないだろって思うような事を悪用と考えている。

ざっくりと表現


 今回のハチミツの分類は、2 種類の分類法方を利用することでハチミツと特徴を表現する。1 種類目は、ハチミツの外見的な要素を表現します。
  • 結晶化状態
色と結晶度に関しては、多くの人にとって、見た目上の事なので事情がない限り同じ様に評価できるのではないかと考えます。多くの蜂蜜を見ると、蜂蜜の違いで最も最初に出会うものは、その蜂蜜の色を示す。蜂蜜には黄色いものから黒いものまであります。また、強い黄色と薄い黄色には透明度も考えられます。
 蜂蜜は、購入時には既に結晶化されているような物もありますし、液状で売られているものもあります。しかし、グルコースが多いような蜂蜜は、結晶化しやすいため、冬場を越して時間経過で結晶化するでしょう。逆にフルクトースが多いような蜂蜜は、液状を保つ場合が多くいです。以上のように、蜂蜜は、購入時と購入から2年後では違う様相になります。蜂蜜のボトルを手にした時ごとにこの記録をしていくことで、その蜂蜜の見た目の特徴を記録していくことができます。本来は、外見的な分類もちゃんとセンサを使って区分するべきです。が、一方で、こういったセンサ一式を集めるのにもコストがかかるため、ver2021 では記録者の先入観というものは残ってしまうデメリットがある。しかし、複数回の試行を繰り返すことでエラーが一定方向に収束していくと考えられ、何らかのデバイスを用意することなく低コストで記録を行うことができます。

2 種類目は、感覚的なもので、色と結晶度よりは、個人により代わってくるものではないかと思います。
  • 甘み
  • 旨味
  • 苦味
  • 酸味
  • 香り
 以上の5 要素で構成されます。味の基本5 味が一般的に定義されているかと思いますが、ハチミツの味において、ミネラルの味の差が明確に表現できる人は、ソムリエなどの様な常人離れした味覚の持ち主で無ければ分類できないのではないかと考え塩味は抜いております。一方で、香りは蜂蜜により本当に違いがあると感じています。
 蜂蜜の甘味は、基本的には糖類由来のものが多いです。特に、グルコースとフルクトースの単糖類が大きい部分を締めており、フルクトースの方がグルコースに対して2倍程度の甘味を感じることもできます。また、植物由来なもので、アミノ酸やミネラルなどなどのバランスにより酸味や苦味にも影響します。春の蜂蜜は、とてもまろやかで、甘味がしっかり表に出てきて、フルーティーな香りがしっかりとしている物が多いです。一方で、蕎麦などの秋の蜂蜜は、コクがしっかりとしており、苦味なども感じることができる特徴的な蜂蜜が多いです。さらに、樹液蜜などは、苦味というかエグみがしっかりと出てきて、単に舐めたら、どんな寝不足のときでも不快に目が覚めるものも多いと思われます。このような蜂蜜の違いを、視覚的に管理していき、また複数回の記録をとっていくことで、個人的な体調の差、知識や経験の差による誤差を少しずつ小さくしていけます。

詳しく表現

 この章では、蜂蜜分類メソッド ver2021 の詳細に関して説明していきます。

外見的な分類

 まず最初に、外見的な分類をしたいとおもいます。下の図は、蜂蜜分類メソッド ver2021 における外見的分類を表現するために利用します。縦方向に色を配置し、より濃く黄色い蜂蜜を上側に、蕎麦などの黒い蜂蜜は下側へ配置します。また、例えば、アカシア蜜などの透明度の高いものや、ミント蜜の結晶化状態のもののような真っ白な蜂蜜は真ん中に配置します。次に、結晶化状態に関しての軸を横軸に配置します。完全に液体で、全く結晶が無いような蜂蜜は一番右側へ。一方で、前述の真っ白のミント蜜の結晶などは、左側へ配置します。ボトルの上部が液体で、下部に結晶があるようなものを真ん中に配置します。
 例えば、液状のアカシア蜜などは、右側の真ん中あたりにプロットされます。白色結晶のミント蜜は、左側の真ん中にプロットされます。蕎麦の液体蜜などは、右下の端っこにプロットされると考えられます。


感覚的な記録

 次に、蜂蜜を食べた際に感じる要素を記録する方法である。前述の通り、味に関しては、要素数が多いため、レーダダイアグラムとして表現する。まずは、外見的グラフ同様に十文字のグラフ土台を用意します。交点を中心にして、上側の線の良いところに目印を引き、そこから同心円状に72度単位で軸を引いていきます。私は、試しに分度器を利用しました。コンパスを利用して、図を作ることも可能かと思います。私は、中心に穴を開けたくなかったので、分度器を利用しました。

 上側から甘味、旨味、酸味、苦味、香りと軸を作ります。甘みは中心から全く甘みを感じない、一番外側が喉を焼くような甘みとします。旨味も内側が感じない、外側が他の味よりも最初に感じるを示します。酸味、苦味に関しては、内側は感じない、外側は耐えられないくらいの酸味もしくは苦味を示します。最後に香りに関しても、内側が何も感じない、外側は味覚よりも嗅覚のほうがしっかりと感じる場合を示します。プロットには、0 から9 の整数を利用します。これは、各プロットの持続時間を0 は、なにも感じない状態を9 は、1分くらいその感覚が続く状態でプロットします。

まとめ

 今回は、蜂蜜分類メソッド ver2021 を紹介してみました。蜂蜜分類メソッド ver2021 では、蜂蜜の外見的な特徴と、感覚的な特徴の両方を表現できるような手法を提案しました。具体的な使い方に関しては、今後、このブログや、インスタ何かで紹介していくことにしようかと思っています。蜂蜜は、時間とともに外見的な特徴も変化していきますし、蜂蜜を食べる側の身体的コンディションや、新たに得た経験や知識により、同じ蜂蜜を食べても感じることが変わっていくと思っています。しかし、情報を蓄積していくことで、前述のような違いは少しずつ誤差を小さく絞っていくことができると考えています。
 最後に、この手法は、基本的には誰でも使ってもらって大丈夫です。ただ、使うときには、このブログもしくは今後手法を更新されていたらその記事を参照できるようにしてもらえたら嬉しいです。また、バージョンアップや改良を行ってもらったり、提案してもらえたら嬉しく思います。まだ、最初のバージョンで、誰かと議論したわけでもないので、バージョンを更新する余地はたくさんあると思っています。

メリークリスマス


2021年9月2日木曜日

金沢里山純粋はちみつ:アカシア:テースティングとアカシアのハチミツについて考える

  今回食べてみた蜂蜜は、こちらです。

アカシアのハチミツは、日本でもかなりポピュラーな蜂蜜の一つではないでしょうか。おそらく、蜂蜜売り場の前を通ったら一種類くらいはアカシアのハチミツがあるのではないかと思います。国連食糧農業機関(FAO)でも主要蜜源として紹介されていて世界的にもポピュラーは蜂蜜と言っていいと思われます。 



 石川県野々市市の養蜂場である、御園養蜂さんのアカシアの蜂蜜です。私は御園養蜂さんを知っているわけではありませんが、確か御園養蜂さんの蜂蜜を数本持っているかと思います。この蜂蜜には、金沢里山純粋はちみつと書いてあり、金沢市の犀川上流域で採蜜された蜂蜜のようです。

 写真は、石川県・富山県・岐阜県・福井県あたりが入っている写真です。上側が能登半島、下側が岐阜県の飛騨高山が縦に並んでいます。

 採蜜地に関しては、金沢市犀川上流域となっております。下の地図は、金沢市を拡大してみました。金沢市中心部には、浅野川と犀川があります。左上に金沢城があり、お城を挟むように2 本の大きな川が流れているイメージです。また金沢城の横には3 庭園のひとつである兼六園なんかもあります。犀川の上流域となっているので、支流がたくさんあるように見え、どの川かわかりませんが、地図を見てて名前が変わってなさそうな(目視で)は、真ん中の下側にある丸いあたりなのかな?って感じですね。いずれにしても、このあたりは、他の支流であっても山の中にあるイメージで間違いないのではないかとおもいます。

  では、次にアカシアってどんな植物なのか見ていこうかと思います。

 実は、日本でアカシアのハチミツと呼ばれている蜂蜜の蜜源は上の白い花、ニセアカシアを指すことが多いです。別名ハリエンジュなどともいい、葉っぱなのかな?が、アカシアに似ていることから、名前がつけられました。ハリエンジュという名前は、このニセアカシアにはトゲがあることから、ハリエンジュという名前になったらしいです。ちなみに、下のような黄色い花を咲かせるのが、本当のアカシアで、花の雰囲気は明らかに別植物です。

 結構背の高くなる樹木のようで25mを超えるような木に成長することもあるようです。根っこには細菌が居るため、荒れた土壌でも育つことができる植物です。


 樹皮や葉っぱなどには人体に有毒な成分が含まれているので食べれないです。一方で、花の部分は食用されるようで、天ぷらや砂糖漬けにして食べることがあるみたいです。 5 月から6 月頃に開花する植物で、その後豆ができます。ちなみに、豆の部分にも毒性があるようで、食べることができず、花の間だけ食べれるようです。

 ニセアカシアは、明治初期の1870 年代に日本に持ち込まれた外来種です。現在では、北は北海道から南は沖縄まで日本でニセアカシアを見ることができない都道府県は無いようです。原産国は北米で、アジアやヨーロッパにも持ち込まれました。ヨーロッパへの経路はおそらくユーラシア大陸経由ではなく大西洋経由ではないかと思いますが。

 日本に持ち込まれた理由としては、たくさんの理由がありそうですが、主なところでは次の3 つかと思います。まずは、砂防の目的。次は、土壌改良。最後が観賞用です。砂防であったり土壌改善のために持ち込まれたこともあり、山里のみならず山奥ですら植樹されている樹木のようです。また、観賞用としても持ち込まれているのため、河川の近くや街路樹としても利用されています。もちろん、蜂蜜の蜜源としての用途も期待されてきました。
 様々な用途の目的で持ち込まれたニセアカシアですが、決していいことだけでもありません。最も困ったことは、その繁殖力の強さです。ニセアカシアは、切り落とされて切り株の状態になったとしても、根付近からまた葉っぱが生えてきます。明確にニセアカシアが原因とまで特定できているのかはわかりませんが、松林や柳林はニセアカシアの繁殖で減っているようです。また、風には弱く、強風で倒木してしまうこともあるみたいです。比較的多くの国で特定外来種の扱いを受けており、日本の侵略的外来種ワースト100 にも登録されている植物です。
 特に山形県のあたりでは、ニセアカシアの開花時期とメロンの開花時期が近いようで、受粉のための昆虫の取り合いが発せいるような問題も起きているようです。
 多くの国では、良くないイメージも持たれ始めているニセアカシアですが、共存の道を行く国もあるようです。フランスなどでは、蜜源として使うだけではなく、炭の材料としても利用されているようです。また、原産地に近いカナダなどでは、沸アカシアの環境への影響は限定的でそれほど大きなインパクトは無いと考えている国もあるようです。

 長くなりましたが、本題の金沢里山純粋はちみつのテースティングに入ります。
改めて下のような蜂蜜です。

次に側面から見てみます。下の方には白っぽい結晶が溜まっているのがわかります。一方で、液状のところに関してはとろみは有るもののそこまで結晶といった雰囲気はありません。また、結晶の部分も完全に結晶化しているわけではなく水分を多く含んだドロドロの状態のようです。


 蓋を開けたときに最初に感じた香りは、キウイフルーツなどを感じさせるようなフルーティーで強い花の香です。

 一方で、食べてみた感じは、すごく優しい甘さが最初に口の中に広がります。蜂蜜の中には、喉にへばりつき喉を焼くような強烈なインパクトの甘みを持った蜂蜜もあります。しかし、アカシアの甘みはすごく優しくて丸い甘みです。また、酸味や逃げ味の雰囲気は全く感じられないです。そして、やはり花の香が花の中いっぱいに広がる蜂蜜です。


今回は、アカシアのハチミツを見ていきました。今回はアカシアの蜂蜜そのものもそうですが、それ以上にアカシアという樹木に注目してみました。今後は、蜂蜜だけではなく、その蜂蜜ができる環境や蜜源そのものにも注目していきたいと思っています。

2021 年までに購入したハチミツコレクションの紹介:一部発掘漏れしている

  2021 年に、ハチミツコレクションが200 本を超えた。今まで、よく使うハチミツとかの紹介はしてきたけど、全部のハチミツコレクションを紹介したことはなかったので、順番に紹介していこうかと思う。  動画は、2022 年の1 月に録画したが、編集してたら半年が経ちました。 先ず...